普段、何気なく選ぶ外部メディアのフォーマット。
ですが一方で、間違えれば互換性や読み取りができなくなるという不測の事態に陥ります。
そうならないように今回は外部メディアのフォーマット形式について選び方を解説します。
exFAT
exFATは、Microsoftが2006年に開発したフォーマットで、USBメモリやSDカードなどのリムーバブルメディア向けのフォーマットです。
Windows・Mac・Linuxにおいて問題なく使え、1ファイルあたりの容量制限がないのが強みです。
ただし、Windows XP・Mac OS X Snow Leopad 10.6.3未満では対応していないので、古いPC向きではないですね。
FAT32
FAT32はWindows 95から採用された歴史の古いフォーマットです。
ただし、1ファイルあたりの容量制限は4GB、1パーティションあたりの容量はWindowsでは32GBで、最大2TBまでです。
古いフォーマットなので、制約こそあるものの、デフォルトのフォーマット形式として採用されることは多い、メジャーなフォーマットですね。
NTFS
NTFSはWindows NT系で標準的に採用されているフォーマットで、Windows NT系がメインストリームになっている現在ではWindowsでインストールするフォーマットはこのフォーマットになります。
また、chkdskというコマンドをWindowsで実行できたり、暗号化が使えりもします。
ただし、MacやLinuxでは標準では読み取りのみ対応しており、書き込みをするにはParagon社が提供しているようなMacではサードパーティ製のドライバが必要になります。(Paragon社のHP)
HFS+
HFS+は、98年にMac OS 8.1のリリースと同時にされたフォーマットで、今回紹介する中ではFAT32に次いで、歴史が深いフォーマットです。
前身フォーマットのHFSからさまざまな面で改良されたフォーマットで、4GBまでだった容量制限が2TBに拡張され、ファイル名にもUnicodeが採用され、最大255文字までのファイル名を使用することが可能になったという画期的なフォーマットでした。
その後、後述するAPFS(Apple File System)の登場によりmacOS Mojave以降では起動ボリュームとしては使用することができなくなり、現在では使われることは少ないと言えフォーマットです。
また、NTFSとは対照的に、こちらはMac専用という側面が強いフォーマットであり、Windowsでは読み込み・書き込みは標準では不可能です。(Linuxは読み込み・書き込みが加納)
APFS
APFSは20年ぶりの新フォーマットとして登場した新フォーマットです。
macOS High Sierra・iOS10.3・tvOS10.3、watchOS3.2の各OSのインストール時にHFSからAPFSに自動で変換されます。
HFS+フォーマットと比較して、マルチスレッドへの対応、タイムスタンプのナノ秒管理化などで進化しており、NTFS同様、ディスクの暗号化にも対応しています。
そして特徴として、コンテナが作成されパーティションのように、1つの記録メディア上に複数の置き場所を設定することができます。
(Macの場合、Macintosh HD、Macintosh HD-DATA、Bootcampのように作成されます。)
(※iOS・iPadOS・watchOS・tvOSでは標準でディスク構成を確認する術がないので、確認できません)
ただし、Apple製品で使う上では問題はないのですが、Windows・Linuxでは標準でサポートされておらず、公式にドライバーも提供されていないという事態であるので、外部メディアで使うのにはおすすめできません。
対応表
表にまとめるとこのようになります。間違いがあったら申し訳ありません。
Linux環境下ではLinuxディトリビューション毎に事情が異なりますので、コミュニティやフォーラム等で下調べをしっかりしてから使うことを当ブログとしては推奨します。
Windows・Macの方も、どうしても心配なのであればMicrosoftやAppleのサポートページを参照してから実行することを推奨します。
また、今回の表に関してはPC上での利用想定をもとに記事を書いていますのでおりますので、iOS・Android・Tizen・Harmony OS等のスマホ向けOSではまた事情が異なると思いますので、ご了承ください。