複雑に絡みあう各々の思い・・・!
赤井をFBIに刈りてた事件に酷似したトリックが用いられている「ハサミで刻んだメッセージ」事件、そして霊魂探偵の堀田凱人を追う最中、またまた発生してしまった奇妙な事件「霊魂探偵の意外な隣人」事件、そして赤井と安室の真実がいよいよ、明らかに・・・。ベルモット、そして蘭をも巻き込んだ絶対に守りたい人がいるが故の約束がわかる「裏切りの真実」事件、そしてまたまた厄介な事件を持ち込んできた「宿舎村の鵺伝説」の4つの事件を収録です。
赤井さんと安室・・・。お前ら、本当は仲良いだろ。
ハサミで刻んだメッセージ
90巻 File.1 甘い匂い
90巻 File.2 切り取られた文字
堂々の完結。事件自体は動機もそこそこ納得いくものだったのですが、トリックが秀逸な事件でしたね。
ブラックジャック*1自体はコナンに何回も登場しているトリックですが、今回はその回収方法が凄かったです。雨樋がある家でしかできないけど。
そして、アナグラムを解読し、いよいよRUMの核心へと触れ始めましたね。
「PUT ON MASCARA」から「RUM」と「ASAKA」の2つのキーワード、File.2のどやっとしているコナンと赤井の一枚絵を見ると、本当に組織編が始まったんだなと思い、ワクワクします。
霊魂探偵の意外な隣人
90巻 File.3 霊魂探偵
90巻 File.4 怪しき隣室には
90巻 File.5 暗がりに鬼を繋ぐが如く
RUMに関する新たな手がかりを手に入れたコナンは、早速小五郎に同行。理由はもちろん「羽田浩司殺害事件」絡みだからです。
しっかし、本当に堀田は作中に出てくる探偵でも、なかなかに酷い探偵ですね。霊魂を呼び出すどころか遺棄してしまうだなんて。
そして、最後にまさかのジン&ウォッカが登場ですが、何故堀田が死亡したことを知っていたんでしょうね…それが謎です。
灰原に似ていると89巻で言われた領域外の妹ですが、蝶ネクタイ型を落としてしまったコナンに対して灰原は「ちゃんと届けてあげた」のですが、領域外の妹は「代理で変声器を借用して眠りの小五郎を演じたり」と、灰原とはこういった場面でも対比しているようにも見えますね。
裏切りの真実
90巻 File.6 裏切りの制裁
90巻 File.7 裏切りの行方
90巻 File.8 裏切りの矛先
90巻 File.9 裏切りの真相
今までのコナンの事件とは、色んな意味で違った事件です。
赤井・安室・スコッチの回想に気を取られがちですが、ここまで手のこんだ自殺トリックや、事件の合間合間に見える各々の登場人物を彷彿とさせる1シーンが挿入されていて、事件のみならず、1つの話としての物語も非常に高い完成度に仕上がっています。
ついに明らかになった赤井・安室・スコッチの3人の過去の真相についてですが、これに関してはまぁ、安室さんが早とちりしてしまうのも正直無理はないと思えてしまいます。
ただ、スコッチの行動は、大胆ですが、自分が消える以上、仲間を犠牲にしたくないという強い責任感があるまさに正義の為に働く警察の鑑とも言える行動でしたね。
そして、蘭が久しぶりに組織編に絡んでいましたね。まぁ断片的とは言え、75巻の「探偵たちの夜想曲」でのベルモットのセリフの伏線がようやく回収され、「約束」の意味がわかりましたが、これについての詳細はふせさせていただきますが、ベルモットらしい優しさと組織を崩壊させられる「銀の弾丸」への強い信頼が寄せられていた素晴らしい約束だったと思います。
宿舎村の鵺伝説
90巻 File.10 宿舎村の怪
90巻 File.11 鵺の鳴く夜
またしても平次登場です。前回が88巻登場でしたから、感覚的には、そこまで久しぶりな感じはしませんね。
事件としては、コナンというより金田一の事件に近いような雰囲気の事件ですね。 まぁ、こっちはヒロインが強くて、被害にあうことなんてそうそうないと思いますが。
鵺の正体は全く読めません、炎の魔犬の時と違って、トリックでなんとかするにしても大きさが・・・。91巻の続きに期待です。
収録されている事件の4分の3が黒の組織に関わる内容だった90巻。ラムのことについては、経過を待つしかないとしか言いようが無いのですが、とにかく緊迫感あふれる事件が多いというのが印象的でした。
*1:ブラックジャック・・・円筒形の革や布袋の中にコインや砂などを詰め、絞って棒状にした棍棒の一種のこと。名探偵コナンではカラオケボックスの死角や三人の第一発見者などで登場しています。