さて、前回の記事でUSB 3.1 Type Cと呼ばれる万能規格について紹介し、おかげ様で多くの反響をいただく事ができました。この場を借りて御礼申し上げます。
さて、最近ちょくちょく続けてる解説記事シリーズですが、今回はAppleとIntelが開発したThunderbolt規格の3度目の大改定「Thunderbolt3」を紹介します!
え?なんでかって?それは、後で言うとして…。まずは、Thunderboltについて簡単におさらいしましょう。
Thunderboltについて
Thunderboltは、元々Light Peakと呼ばれる光ファイバ技術が元になっています。また、Thunderboltは、USBやIEEE1394と同じ高速データ通信汎用技術規格です。
開発したのは、AppleとIntelで、PCI Express*1とDisplay Port*2を元にしています。
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主に、画面出力やPC間のデータの相互移動等に用いられていることが多いですが、競合規格のUSB端末の影響やBluetoothの影響もあり、Thunderbolt搭載の端末は、Intel製の一部製品とApple製の一部製品が殆どです。
Thubderbolt(初代)は、2011年2月、Thunderbolt2は2013年6月、そして最新のThunderbolt3は、今年の6月に登場したばかりです。
さて、ここからはThunderbolt3について紹介したいと思います。
Thunderbolt3の仕様とUSB 3.1との互換性
さて、今年の6月に登場したばかりの金の卵の規格「Thunderbolt3」ですが、早速細かい仕様をチェックしていきましょう。
まず、はじめに大幅に飛躍したのは転送速度。Thunderbolt2では、20Gbpsだった最大転送速度(双方向)は、40Gbpsにまで向上しています。
そして、PCI Expressのバージョンも2.0から3.0にバージョンアップしています。そして、通信プロトコルにUSB 3.1が採用され、実質的にUSB3.1と互換を持つようになり、コネクタの形状も一緒になります。
もちろん、USB 3.1との互換性を持つことで、USB 3.1の特徴でもある急速充電も引き続きサポートされます。
Thunderbolt 3の可能性
Thunderbolt 3は、今年の6月に発売されただけあって、まだまだ搭載端末が少なく、私が知る限りではIntelの第6世代CPU Skylakeに対応した新型マザーボード、GA-Z170X-UD5 THとDell製のXPS 12の2015年版モデル(日本未発売)のみです。
ですが、USB 3.1との高い互換性を確立していることで、USB Type CデバイスをThunderbolt3ポートにそのまま挿しこむことができるのが、大きな利点であり、大きな可能性ですね。また、高いデータ転送速度もThunderboltデバイスの世界の可能性を広げると思います。私は、そう信じています。
大きな可能性とUSB 3.1 Type Cと言った高い互換性を確立した、大規模なアップデートとなったThunderbolt 3。
まだまだ搭載端末が少ないのが唯一の欠点なので、日本国内外問わず早く搭載PCが多く出てきてほしいですね。